元若の里の西岩親方(39)が、秋場所9日目に大相撲中継のゲストを務めた。締めていたネクタイは、濃紺のアルマーニ。元付け人の十両輝と序二段大由志(ともに21=高田川)が贈ったものだった。

 本場所の5日前。贈り物を考えた輝は、同期の大由志と買い物に出掛けた。東京・銀座の松坂屋と三越をはしごしてネクタイを購入。翌日、五反田の専門店でスペインのブランド「マグナーニ」の革靴を買った。

 不慣れな買い物に、2人は四苦八苦。共通の思いは「若関に贈る物だから、失礼があってはいけない」。輝は「かばんにしようかどうしようかと…。使ってもらえる物がいいと思いました。めっちゃ悩みました」と振り返り、大由志は「ゴテゴテのブランド物には見えないような物にしました」と説明した。

 本場所3日前、「お世話になりました」と頭を下げ、サプライズで渡した。「大事に使わせてもらうよ」と喜んでくれた親方は、晴れの舞台であのネクタイを締めてくれた。輝も大由志も、この日はともに白星。実力をつけ、番付を上げていくことが最大の恩返しになることは当然、分かっている。【佐々木一郎】