節目の10年を迎えてしまうのか、かろうじて10年を切ることが出来るのか-。大げさかもしれないが、分水嶺(れい)の場所になるかもしれない。
06年初場所、東大関栃東が14勝1敗で3回目の優勝を果たした。あれから10年。日本出身力士の優勝者は不在で、この初場所も外国出身力士が賜杯を手にすると「丸10年」のブランクが刻まれる。
出身地にこだわるのはナンセンス-という向きもあるが、オールドファンからすれば気が気でないことからもしれない。ということで、ここは「和製」大関陣の奮起に期待したい。とりわけ、優勝はもちろん横綱昇進にしても期待され続けて久しい稀勢の里(29=田子ノ浦)と、昨年秋場所以降の相撲っぷりから琴奨菊(31=佐渡ケ嶽)に注目だ。
この2人が、場所前の4日から3日連続で、二所ノ関一門の連合稽古で胸を合わせた。結果は稀勢の里の8勝2敗、9勝2敗、6勝4敗。勝ち負けの優劣は明らかだが、内容そのものは琴奨菊も劣っていない。その2人には当然、報道陣から「日本出身力士の優勝が10年ない」という言葉が飛ぶ。男は黙って勝負-のお相撲さん気質。威勢のいいセリフはないが「しっかり成績を残せるように」(稀勢の里)「自分だっているんだ、というメンタルで臨みたい」(琴奨菊)という言葉に、期待の重さを凝縮させている。10年という歳月、その重さも感じながらテレビ桟敷で観戦するのも、いかがでしょうか-。

