新日本のリングで活躍した星野勘太郎氏(65)が、脳梗塞(こうそく)で倒れ、都内の病院に入院中であることが18日までに分かった。

 関係者によると、星野氏は4日早朝、都内で知人と会っていた際に倒れ、救急車で都内の病院に搬送された。脳梗塞と診断され、現在も集中治療室(ICU)で治療を受けているという。入院2日目に肺炎も併発して、一時は命も危険な状態に陥ったが、何とか持ち直し、現在はまだ言葉は話せないものの、手足のしびれもなく、文字も書けるようになったという。

 星野氏は61年12月に日本プロレスでデビュー。74年から参戦した新日本では小柄ながら荒々しいファイトで「突貫小僧」の異名を取った。95年2月に引退してからはプロモーターとして興行に携わる一方、02年8月から04年9月まで武闘派ヒール軍団「魔界倶楽部」総裁として現場復帰。「ビッシビシ行くぞ!」の名フレーズでマットを席巻した。昨年12月18日の昭和プロレス(後楽園ホール)では山本小鉄氏とのタッグで参戦。同22日の新日本後楽園大会では外道とシングルマッチを行い、フォール勝ちを奪うなど精力的に活動していた。

 かつて「ヤマハ・ブラザーズ」のチーム名で、星野氏とタッグを組んだ山本氏は「早く元気になってほしい。おれと星野は死ぬときも一緒。またタッグを組んで現役の若い選手と試合をしたい」と回復を願った。

 関係者によると倒れる直前まで営業活動などをサポートしていた兵庫・尼崎大会(3月22日)の成功を強く望んでいたという。同大会をプロモートする星野氏のおいの新日企画・星野真二社長は「まだ1カ月あるので回復して会場に来てほしい。勘太郎の復活興行にしたい」と話した。