大関琴奨菊が巨漢の魁聖を圧倒して全勝を守った。

 立ち合いで右を差すと、上手も引いて得意のがぶり寄り。4秒1で仕留め「しっかり自分の相撲が取れた。準備のおかげ。しっかり軸を当てて、体が反応してくれた」とうなずいた。初日から9連勝は、大関1場所目の11年九州場所に並ぶ自己最多タイ記録。「素直にうれしい」と頬を緩めた。体重は変わらないが「張りがあるし、体もひと回りデカく見えると、よく言われる」という。土俵で大きく見えるのは自信の表れでもある。1年半前からトレーナーをつけるなど入念な準備が実を結んでいる。今日10日目は、10年ぶりの日本出身力士の優勝を占う横綱鶴竜戦。それでも「この流れのまま、ずっと行けるようにしっかり対策したい。流れに逆らわないように。人は人、自分は自分」。冷静に腰を据え、第2関門に挑む。