大相撲の横綱白鵬(31=宮城野)が5日、兄貴分に別れを告げた。東京・墨田区の友綱部屋で、夏場所(8日初日、両国国技館)前にした最後の出稽古。その締めに大島親方(元関脇旭天鵬)を指名し、胸を借りた。

 白鵬に最後の稽古をつけた大島親方は「いろいろ思い出した。でも(当たりが)怖い。あれが怖くてやめたんだな」と笑顔で振り返った。引退から約10カ月で体重は13キロ減。最初こそひるんだが、勝負師の顔で後輩を受け止めた。29日の引退相撲では、ともに初のモンゴル人力士として初土俵を踏んだ元旭鷲山との最後の一番も決定。「最初に一緒に来た仲間だし、シュウ(旭鷲山)と取って終わりたい」と話した。