松井玲奈(24)の卒業セレモニーが行われた。クライマックスは、アンコールだ。1曲目に、最初で最後の単独センター曲「前のめり」を披露すると、これまでの2587日の記録映像が流された。そして、新たな船出を意味する大きな帆船になったステージに1人で現れると、最後のあいさつをした。

 松井玲 今日は豊田スタジアム、本当にありがとうございます。今日ここに来られなかった方たちにも、私たちの気持ちや歌声が届いていればいいなと思います。

 7年という時間は言葉にすると長いようですが、私の体感的にはあっという間でした。私にとってはどれもが特別な思い出で、全部が1つ1つが大切で、それがこの3日間(29、30、31日の劇場での卒業公演)で、全部、点と点が線につながって、1つのすてきなすてきな思い出になると思います。

 今日、SKEが豊田スタジアムに立てたのは、本当に皆さんのおかげだと思います。私たちは劇場からスタートして、週に1度しか公演がなくて、その1度の公演が何より楽しみで、皆さんがたくさん応援してくれて、いろんなメンバーを見つけて引っ張り上げてくれたから、私たちは今日、このステージに立つことができました。

 さっきの「仲間の歌」でオレンジ色の光を見たかったのは、ナゴヤドームで全員でその光を見ることができなかったから…(涙)、今日、みんなで、この豊田スタジアムという場所で、その景色が私は見たいなと思ったので、皆さんにお願いをしてしまいました…。本当に今まで見たことないくらいすてきな景色で、みんなもとてもうれしそうにしていて、私も本当にうれしかったです。

 これからは私は別の道に進みますが、ここで経験したことは、これからの活動だったり、私の人生において、かけがえのないものだと思います。それを作ってくださった、支えてくださった皆さん、本当にありがとうございます。

 私にとって、次が本当に最後の曲になります。皆さんとメンバーに向けて、思いを込めて歌いたいと思います。聴いてください。「2588日」。

 涙をひと筋流しながらあいさつを終えると、卒業ソロ曲「2588日」を歌った。仲間たちに見送られながら、帆の上まで上がると、「SKEは私にとっての青春です。皆さん、また会いましょう~」。笑顔でそう言い残して、高く上がった水柱の向こうに消えていった。