卒業する高橋みなみが、アンコールでスピーチした。全文は次の通り。

 

 私が人生で一番初めて一生懸命になったものが、AKB48でした。14歳の時、入って、いろいろなことがありました。楽しかったこと、つらかったこと、たくさんのメンバーとの出会い、その数の別れ、取り残されていく自分。いっぱいいっぱい泣きました。「辛いなら辞めればいい」。一度母に言われたことがあります。でもそのとき辞めなかったのは、AKBが大好きだったからです。

 AKBで頑張っている自分が、もがいている自分が好きでした。だからずっとこのグループにいたいと思いました。メンバーのみんなとずっといたいと思いました。でもそれではいけないということを知りました。好きだからこそ、前に進まなきゃいけない。そう教えてくれたのは、先に卒業していった、仲間達の背中でした。私にもまだ、やってみたいことがたくさんある。自分を試してみたい。だから、10年を振り返るのは今日で終わりにしようと思います。前に進もうと思います。

 これから歩む道、自分の無力さに、苦しくてへこたれることもたくさんあるかと思いますが、後ろを振り返れば、たくさんの仲間達がいる。たくさんの後輩たちがいる。その子たちにいい背中を見せたい。だからここで約束させてください。

 私、高橋みなみは、努力は必ず報われると、卒業したこの先、必ず証明します。それがAKBにできる私の恩返しです。

 いつだって優しい声を掛けてくれる、みなさんの温かさに10年間支えられました。みなさんがいなかったら、私はここにいないと思います。

 こんな寒い中来てくださった皆さん。48グループを愛してくださっている皆さん。本当にありがとう。そして、いつも私の長い話を聞いていてくれたメンバー、本当にありがとう。舞台チーム、こんなすてきな場所を用意してくれて、衣装メークチーム、いつもすてきな衣装を作ってくれて、私たちをアイドルにしてくれて本当にありがとう。メーキング・ムービーチーム、いつも邪険にしてごめんなさい。みんながいい絵を撮ってくれるから、思い出がいっぱいです。ありがとう。スタッフマネジャーチーム、変な人ばっかりです。マネジャーらしくないけど、一生懸命頑張ってくれるみんなが大好きでした。本当にありがとう。

 そして最後に秋元先生、こんな最高なグループを作ってくださり、本当にありがとうございます。私は幸せでした。