今年の日本アカデミー最優秀主演女優賞を受賞した木村多江(38)が映画「東京島」(来年公開、篠崎誠監督)に主演することが12日、分かった。無人島に漂着した主婦が東京に帰る強い意思でサバイバル生活を繰り広げる姿を描く。原作は人気作家の桐野夏生氏が08年に発表した同名小説で、谷崎潤一郎賞を受賞した話題作だ。

 木村が演じる清子は夫に従順な主婦だが、ヘビを捕まえるなどの食料確保から始まる無人島生活を通して、女性が持つ根本的な強さを開花させていく。無人島には清子と夫以外に若い男性16人が続々と漂着。唯一の女性だけに、夫の死後は生きるために若い男性と次々に結婚するたくましさも発揮していく。