【ロサンゼルス27日(日本時間28日)=千歳加奈子通信員】嵐の松本潤(24)がハリウッド進出に強い意欲を見せた。黒沢明監督(享年88)の名作「隠し砦の三悪人」を50年ぶりにリメークした主演映画「隠し砦の三悪人

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 PRINCESS」(樋口真嗣監督、5月10日公開)が、市内の南カリフォルニア大(USC)で上映され「言葉の壁はありますが、スキルアップしてチャンスがあれば。今日を今後の仕事につなげたい」と海外へ思いをはせた。

 オリジナル版「隠し砦の三悪人」が、米映画「スター・ウォーズ」の製作に影響を与えたことは米国内でも有名な話。そのシリーズを手掛けたジョージ・ルーカス監督の母校USCのアイリーン・ノリス劇場で上映会は行われ、松本は同大の映画学科生や在米の自身のファンら約300人と意見交換した。

 演じた役柄の武蔵について聞かれると「『スター・ウォーズ』のルーク・スカイウォーカーの要素も『パイレーツ・オブ・カリビアン』のジャック・スパロウの要素も持ち合わせている。ハリウッドのヒーローのエッセンスを自分でかみ砕いて作った」と当地を意識して説明した。

 この日のために特訓した流ちょうな英語でも「伝統あるUSCでの試写会に参加できたことを非常に誇りに思います」とあいさつ。上映中に笑いや拍手が起こるハリウッド的反応も肌で感じ「一体感をつくりながらみんなで楽しむ空気に驚きました。エンターテインメントの本場で辛口評価を受けることも頭に描いていたのですが、喜んでもらえてうれしい」と興奮した。

 同作は既にタイと台湾で公開されることが決まり、北米と欧州でも交渉中。この日は参加できなかったルーカス監督にも、おひざ元での上映会の成功が伝えられ、ハリウッド公開に1歩近づいた形だ。観客からも続編を望む声が上がり、松本は親指を立てて応えた。