最高時速は85キロしか出ませんが…。JR各社の中で唯一、新幹線の導入計画が持ち上がっていないJR四国が、自前の“新幹線”を走らせると発表した。ディーゼル車両のキハ32形を、外見だけ引退した初代0系新幹線に似せて改造し、来年3月ごろから窪川駅(高知県)と宇和島駅(愛媛県)の間で運行する。

 JR四国の泉雅文社長も「新幹線もどき。最も遅い新幹線だ」と苦笑いするが、鉄道ファンらにアピールして、地域の活性化にも貢献したい考えだ。

 新幹線に変身するのは1両編成の観光列車「鉄道ホビートレイン」。高知県内では日本最後の清流と称される四万十川沿いを走り、車窓から望む豊かな自然を楽しんでもらうほか、車内にはショーケースを設け、鉄道模型を展示するという。