米俳優ロビン・ウイリアムズ(享年63)は、犬相手でもジョークを連発し、驚くほど毛深かった。

 昨年8月に亡くなったウイリアムズの遺作映画「ナイトミュージアム エジプト王の秘密」(20日公開)の特別試写会が2日、都内で行われ、25年来の親交があった字幕翻訳家の戸田奈津子さん(68)が、秘話を明かした。

 戸田さんが初めてウイリアムズと会ったのは主演映画「今を生きる」のPRで来日した89年。スタンダップコメディアンでもあったウイリアムズは「僕は人の笑いを糧に生きている」が信条で、記者会見は笑いの渦に包まれた。プライベートにも同行した戸田さんは「ファンが1人でも、笑わせようとする。犬が相手でも。そのハイテンションは気の毒なほどだった」。

 京都・奈良の家族旅行にも同行した。「ヒノキ風呂と畳が大好きで。毛深いんです。『僕を刺そうとする蚊は悲劇だ。絡まって決して逃げられない』なんていうんです」と振り返った。

 アルコールとドラッグと縁を切ることも出来なかった。「あれだけ明るくていい人。天才は心の中に私たちのうかがい知れない地獄を持っていたんでしょうね」と改めて死を悼んだ。

 シリーズ3作目の今作でもウイリアムズは「博物館のテディ・ルーズベルト」役にふんしている。