女優薬師丸ひろ子(50)が、35年ぶりに声優に挑戦することが24日、分かった。アニメ映画「シンドバッド 空とぶ姫と秘密の島」(7月4日公開)で、主人公シンドバッドの母親ラティーファを演じ、劇中歌「わたりどり」も歌う。

 港町でシンドバッドと2人暮らしをしながらも、海の向こうのに憧れるシンドバッドを、優しく送り出すという役。声優挑戦は、デビュー2年後の1980年(昭55)公開アニメ映画「地球へ…(テラへ)」以来、35年ぶり2回目だ。プロデューサー小池賢太郎氏は「女優として、大きな優しさと強さの両方を持ちあわされた素晴らしい方。キャラクターイメージとぴったりでした」と起用理由を説明する。

 1つの作品で声優と劇中歌を担うのも初だ。母親の気持ちを歌詞に乗せたバラード「わたりどり」をしっとりと歌い、昨年初出場したNHK紅白歌合戦でも話題となった歌声を披露している。出演をうけ「子どもから大人に成長していく中で、心の支えとなる力がアニメにはあるので、見てくれる方に夢を与えられるように頑張りたいと思います」と意気込んでいる。

 同作には俳優鹿賀丈史(64)も、シンドバッドとともに旅するラザック船長役で出演する。薬師丸とは2000年のドラマ「恋愛中毒」以来の「共演」。自身にとっても10年ぶりの声優挑戦で「子供たちが喜んでくれたら最高なので、今から楽しみにしています」と話している。

 ◆「シンドバッド 空とぶ姫と秘密の島」 「世界名作劇場」や「未来少年コナン」「ちびまる子ちゃん」など多数のヒット作を手掛けてきた制作会社、日本アニメーションの40周年記念作品。「アラビアンナイト(千夜一夜物語)」内の「シンドバッド」を題材に、港町で暮らすシンドバッドが、伝説の魔法族の姫サナとの出会いをきっかけに冒険の旅に出るファンタジー物語。宮下新平監督。