東京国際映画祭が31日、最終日を迎え、都内のTOHOシネマズ六本木ヒルズで行われたクロージングセレモニーで各部門の受賞作が発表された。

 コンペティション部門には、日本から「FOUJITA」(小栗康平監督、11月14日公開)「さようなら」(深田晃司監督、11月21日公開)「残穢【ざんえ】-住んではいけない部屋-」(中村義洋監督、来年1月30日公開)と11年ぶりに3作品が出品されたが、いずれも受賞を逃した。ブラジルの「ニーゼ」(ホベルト・ベリネール監督)が東京グランプリと、主演のブラジル人女優グロリア・ピレスの最優秀女優賞の2冠を獲得した。

 最優秀男優賞はデンマーク、ドイツ合作「地雷と少年兵」(マーチン・ピータ・サンフリト監督)に主演のローラン・モラーとルイス・ホフマンが受賞。トルコ、ハンガリー合作「カランダールの雪」が、ムスタファ・カラ監督の監督賞と、WOWOW加入者が選考委員となって選んだWOWOW賞の2冠を獲得。審査員特別賞はフランスの「スリー・オブ・アス」(ケイロン監督)、最優秀芸術貢献賞はチェコ、ドイツ、スロベニア、フランス、スロバキア合作の「家族の映画」(オルモ・オメルズ監督)観客賞はイタリアの「神様の思し召し」(エドアルド・ファルコー監督)が受賞した。

 日本のインディペンデント映画を積極的に紹介し、海外進出を応援する部門「日本映画スプラッシュ」作品賞は、小路紘史監督の長編初監督作品「ケンとカズ」が選ばれた。