宝塚歌劇団の宙組の4年目男役、瑠風輝(るかぜ・ひかる)が19日、兵庫・宝塚大劇場でミュージカル「Shakespeare~空に満つるは、尽きせぬ言の葉~」新人公演に初主演した。

 初のセンターに「気持ちよかった」と笑顔。客席と舞台をつなぐ「銀橋」に1人立ってソロ曲を熱唱した場面には「本当に気持ちよかった」と得意の歌声を響かせた。

 エピローグではせり上がりから、共演の仲間を見下ろす形になり「みんなの顔がよく見えました」と初センターながら堂々とした舞台さばきを見せた。

 今作は、シェークスピアの24歳までの6年間を描き、名作誕生の背景、苦悩、結婚と、妻の支えや夫婦の絆を楽曲でつづったオリジナル作。本公演で主演するトップ朝夏(あさか)まなとをけいこ場から見ており「声のトーンで年代を演じ分けたり、変わっていく様を表現してらっしゃる」と学んだ。今後の課題として「言葉を大事にしたセリフ回し」をあげた。

 174センチの長身と非凡な歌唱力で頭角を現し、4年目で初のセンターを射止めた。同期には、すでに新人公演に加え、バウホール公演にも主演した月組の暁千星(あかつき・ちせい)がいる。

 今回の新人公演ヒロインの遥羽(はるは)ららも同期だ。遥羽は「同期だからやりやすかった面もあるし、逆に(控えめな存在の)娘役として難しかった部分もありました。東京公演では、瑠風がもっとやりやすいようにしたい」と話した。

 東京宝塚劇場の新人公演は3月3日。