自宅ベッドから転落して頸椎(けいつい)を亜脱臼した俳優、西田敏行(68)が26日、大阪市福島区のABCテレビで、局長として進行を務める「探偵!ナイトスクープ」(金曜午後11時17分)の収録に復帰した。

 西田は首にコルセット、手にはつえを持った痛々しい姿でスタジオ入り。カメラが回るとコルセットを外し、局長席に普段通りの姿でスタンバイ。番組最高顧問のキダ・タロー氏(85)から「心配した」と声をかけられ、西田は「お休みしまして、すいませんでした」と謝罪。「ベッドから転げ落ちまして、頚椎を痛めまして、ちょっと両手両足がまひしております。今日は、病院から(収録のため大阪に)来ました」と説明した。

 西田は12日未明、ベッドから転落したことで頚椎を痛め、同日夕から大阪で収録に参加予定だった同番組を休んだ。すでにドラマ収録は行うなど、仕事は続けているが、同番組は、往復5時間以上もかけて大阪へ移動しての収録だけに、復帰が見送られる可能性もあった。

 ただ、番組関係者によると、西田局長には「相当な番組への熱意がある」といい、この日は予定通り、2本分を収録した。

 西田は、前任の上岡龍太郎局長時代から同番組のファンで、01年から2代目局長に就任。「もう来るなと言われるまで、死ぬまで続けたい」と番組を愛しており、治療とドラマ撮影の合間を縫って、大阪での番組収録に参加した。

 この日、久々に再会したレギュラー出演の探偵から「お帰り」とねぎらわれると、西田は満面笑み。間寛平(66)からは、ベッドから転げ落ちた理由について「(夢で)蛇に追いかけられたん?」。唐突に“ネタ”のような問い掛けを投げられると、西田局長はニヤリ。「ライオンです。よけようと体をひねったら、ベッドがなかった」と、あうんの呼吸でボケて返し、自らも大笑いしていた。

 西田はもともと、首の負傷箇所に違和感があったといい、01年には頸椎性脊髄症の手術を行ったことがある。現在は映像の仕事も続いていることから、西田は「4月になったら、ゆっくり休みをもらってしっかり治そうかと思っている」と話した。

 仕事が一段落する4月以降に、手術も含めて医師と相談しながら治療方針を決めていくという。

 この日は3月18日、4月8日放送分を収録。前回収録だった12日には3月4日、11日放送分を収録しており、西田は欠席。代わって、石田靖、たむらけんじが局長代理を務めて放送される。