野村萬斎(49)主演で、4月29日公開の映画「スキャナー 記憶のカケラをよむ男」(金子修介監督)の完成披露試写会が27日、都内で行われた。

 萬斎は元売れない漫才師で、人の思念を読み取る特殊能力を持つ男。フジテレビ系連続ドラマ「デート 恋とはどんなものかしら」、映画「寄生獣」などのヒットメーカー、古沢良太氏のオリジナル脚本で描く。共演は雨上がり決死隊の宮迫博之(45)、関ジャニ∞安田章大(31)、木村文乃(28)ら。

 萬斎は「当て書きで、しかもお笑いのプロ(宮迫)とコンビを組ませていただいた。狂言は胸を張って、腰を落としてという感じなので、しょぼくれた姿勢作りが新鮮でした」と笑った。木村との共演は「狂言は男ばかりなので、女性と一緒になるのは映像の楽しみ」。

 木村は「萬斎さんはクールで寡黙なイメージがあったんですが、虫眼鏡を持った少年のような方。物事にすごい前のめりで、関心を持っている。『かわいらしい方なんだな』と思いました」。萬斎は「撮影中に1度、それを言ってもらってキュン! としました。だけど、撮影中に大きなナナフシが出現して、木村さんが『あっ、ナナフシだ』って言って、ガッとつかんだのは引きました」と笑いながら振り返った。

 古沢氏は「もともと、萬斎さんで何かを作らないかという話があって、大ファンなので飛び付いた。変な人じゃないかと思っていたけど、思っていた以上に変な人だった。萬斎さんが、いかに変な人かを全国に届けたい」と話した。