演歌歌手小林幸子(62)が3日、新潟県長岡市山古志地域(旧山古志村)の水田で恒例の田植えを行った。

 04年に発生した中越地震からの復興を願い、06年に始めて11回目。編みがさに長靴、日焼けを避けるために長袖というスタイルで、山古志小児童21人や地元主婦ら約30人と泥まみれになりながら、約500平方メートルの水田にコシヒカリの苗を手作業で植えた。

 「中越地震から10年以上が経過しました。子どもたちの中にも、あの震災を経験していない子が増えてきた。今はきれいな山古志が戻ってきているが、忘れないためにも田植えはずっと続けていきます」。

 秋には約300キロの収穫を予定している。それに地元産の米を加えて、4月に発生した熊本地震の被災地に直接届けるつもりだ。11年に発生した東日本大震災の被災地には、2トンを超える米や食品などを届けている。

 「熊本にはお米を届けるだけでなく、何か喜んでもらえることができないか考えています。少しでも力になりたい。メガ幸子を持って行くのは無理でも、何かしらできることを考えたい」。

 東日本大震災の時には当初、「本当に行って良いのか。迷惑ではないか…」とためらいながら駆けつけたが、多くの人たちに喜んでもらえたという。結局、宮城や岩手に何度も足を運んでいる。

 今回も、新潟産のおいしい“幸子米”と一緒に、元気の源になる歌唱などを届けるつもりだ。