宝塚歌劇団月組トップスター、龍真咲(りゅう・まさき)が18日、兵庫・宝塚大劇場での退団公演「NOBUNAGA〈信長〉-下天の夢-」「Forever LOVE!!」千秋楽を迎え、本拠地に別れを告げた。パレードには約6000人が集まった。

 同公演の開幕前には「退団の実感がない」と言い、感極まることも「まったくない」と話していた龍は、この日も「ウルッと? まったくなかったです」。あっけらかんとした様子で最後の1日を迎え、過ごした。

 また5月半ば、同公演開幕前の取材時に「実感はないけど、最後にあいさつする言葉だけは決まった」と話していたが、これについて、この日の公演後の取材会で、その“答え”を明らかにした。

 それは「私はとっても幸せです」だった。

 龍は01年入団。月組に配属され、一筋で12年4月にトップに就いた。21世紀入団初のトップ就任で、14年の100周年時に在位していた最後のトップになった。幸せ-の真意を問うと…。

 「ここでは、自分が一番越えなきゃいけない壁だった」と、入団16年を自分との闘いだったと振り返り「結果、今、悔いなく、後悔なく、満足して、こうやって皆さんと、こうやって(本拠地千秋楽の記者会見で)話せている」と続けた。

 「ファンの皆様、組のメンバーの支えがあったから、今、この瞬間を無事に迎えられている」と感謝し、その気持ちが「幸せ」との表現につながったと説明した。

 今公演の東京宝塚劇場は8月5日にスタート。9月4日の東京公演千秋楽をもって、龍は退団する。