渡哲也(74)吉永小百合(71)が宝酒造の松竹梅「天」のCMで16年ぶりに共演することが24日、分かった。この日都内で撮影が行われた。98年から00年まで放送した松竹梅CM以来の共演が実現。映画でも00年「長崎ぶらぶら節」以来共演は実現していなかった。

 宝酒造と石原裕次郎さんとの間でCM契約が交わされて今年で50年。裕次郎さんは17年間CMに出演し、88年から渡が引き継いだ。節目を迎え、石原プロ関係者が4月、吉永側にCM出演を打診した。すると翌日には吉永から直接連絡があり、友情出演を快諾した。

 石原プロと宝酒造との関係と同様に、渡と吉永の友情も、50年前に初共演した日活映画「愛と死の記録」から始まった。50年の縁が共演につながった。

 渡は昨年、心筋梗塞の手術を行い、持病の呼吸器疾患も治療中だが、しっかりした足取りでスタジオに現れた。2人はにこやかにあいさつした後、撮影に臨んだ。撮影は「天が新しくなった編」「純米辛口新登場編」の2本合わせ40分で終了。息が合った2人らしく予定よりも早く終わった。

 吉永は「『愛と死の記録』は私の中で忘れられない作品となっています。あの当時の渡さんは、俳優さんとして初々しい感じで、それがすばらしかったです」と思い出を振り返った。さらに「昨年は体調を崩されていたということで、お電話ではお話ししていたのですが、早く回復されるように祈っておりました」と気遣った。渡は「相変わらず凜(りん)としたお姿と、美しさには深く敬服いたしました。体調をいろいろとお気遣いいただき、友情に感謝しております」。

 CMは10月1日から放送。