女優の高畑淳子(61)が、強姦致傷容疑で逮捕された息子で俳優の高畑裕太容疑者(22)について謝罪会見を行ったことをめぐり、「親の責任」について議論が交わされている。

 芸能界では“2世”が不祥事を起こしてその親が謝罪をしたケースはこれまでにも少なくない。女優の三田佳子や、俳優の中村雅俊、タレントのみのもんた、元チェッカーズの武内享らがそれぞれの子どもが犯した事件について謝罪したことは記憶に新しいが、その度に成人した子どもが罪を犯したことに親の責任があるのか、親が謝罪すべきなのかと、その是非が問われてきた。

 また、子どもではないが家族の不祥事を謝罪したケースでは、元俳優高知東生被告の事件で当時妻だった女優の高島礼子が会見を行った。この時はフジテレビ系「バイキング」で議論となり、ジャーナリストの江川紹子氏は「彼女はどちらかと言うと被害者じゃないですか。それなのにこんなところに引っ張りだされて」と高島に同情するのに対し、俳優の梅沢富美男は「芸能人は(夫婦で責任を負うのは)当然のこと。高島さんがやったことじゃないから、関係ないっちゃ関係ないんだけど、でも芸能人っていうのはそういうもの」と反論。坂上忍も「妻としての責任はゼロなのか……自分に置き換えた時、ゼロっていうのはない」と梅沢に同調していた。

 今回の高畑裕太容疑者の件では、母の高畑淳子が謝罪会見を行ったが、やはり賛否を呼んでいる。タレントのRIKACOは29日放送の日本テレビ系「情報ライブ ミヤネ屋」で、「これ、何のための会見だったんでしょうね」と疑問を投げ掛け、宮根誠司キャスターは「高畑淳子さんも会見をせざるを得ない、やっぱり主役を務める看板の女優さんで、事の経緯をしゃべらざるをえない状況ではあると思う」と自身の考えを示した。29日放送のフジテレビ系「バイキング」では漫画家の江川達也氏が「お母さんが謝るのは当然だと思う」とした。

 30日放送の「バイキング」でも議論となり、タレントのYOUは、もし自分の子どもが不祥事を起こした場合を想定し、「責任っていうのは当然、本人(子ども)にあるんですけど、(自分は)家族の長なので、そういう意味で連帯責任は感じる」とコメント。また、自身も2世芸能人であるフリーアナウンサーの高橋真麻は「子どもに対する親の責任がいつまで続くかっていうのはそれぞれの価値観があると思うので一概には言えないと思う」と前置きした上で、「(子どもが)何かを犯してしまった場合には家族全員そして周りの人たちに迷惑がかかるのは芸能界に限らず一般の世界でも全員同じこと。でも特に芸能界は親が表に出ている仕事だから、より親に迷惑が掛かる。だから『その気持ちをあなたは持っていなければいけない』と小さい頃から刷り込んで行かなければいけない」と、親の責任について語った。

 タレントのヒロミは親の立場から「親の責任は、たぶん俺はずっと感じると思う。親は全員、子どもに対しての責任って絶対に感じてるんだよ。ただ、周りが『親だから責任がある』って言うことではないような…」と語った。

 一方、俳優の中尾彬は30日放送のテレビ朝日系「グッド!モーニング」で、裕太容疑者と母・淳子が“ペア”でテレビ出演していたことから「だから絶対、お母さんは釈明すべきなんだよ」と、謝罪会見は必要だったとの立場を示し、さらに裕太容疑者へのしつけ面で「淳子の責任は重いと思う」と私見を述べた。

 ほかに、漫画家のやくみつる氏は25日放送のフジテレビ系「みんなのニュース」で、淳子の責任ついて「当然、取るべきは取るとは思う」と推測し、「被害者あることなので、より重いものにはなると思う」と私見を述べた。

 芸能界からは、母淳子の責任について「なし」とする意見はあまり聞こえてこないが、陸上選手でタレントの武井壮(43)は30日にツイッターで「誰かが間違い犯したら親の責任もあるとか言うけどよ。。自分が間違い犯したら『親のせいだ』なんて思うか?オレは思わねえけどな。。自分が甘くて馬鹿なだけだ。。親に申し訳ないと思っても親のせいだなんて思わねえわ。。」と自身の思いをつづった。