4人組ロックバンド、9mm Parabellum Bullet(キューミリ・パラベラム・バレット)が9日、バンドの公式サイトでギター滝善充(33)が無期限でライブ活動を休止すると発表した。滝は左腕が不調で、6月の東京・日比谷野外大音楽堂と横浜でのライブを一時中断し、検査した結果、ジストニアの疑いがあると言われていたという。

 ジストニアは脳や神経に何らかの障害が生じ、筋肉が収縮し、固くなる難治性の疾患で、ギターやドラムなど楽器を演奏する、ミュージシャンに起こることが多く、職業病とも言われる。3月にRADWIMPSのドラム山口智史、12年には米米CLUBのサクソホン・フラッシュ金子が、ジストニアを公表していた。

 滝は公式サイトで、コメントを発表した。

 「滝です。今年の中頃あたりから腕の不調により、ライブを中断したりキャンセルしたり、時間を短くしてしまったりと多くの方にご迷惑、ご心配をおかけしてしまいました。改めて申し訳ありませんでした。腕の状態ですが、野音の後に行った病院の検査ではジストニアの疑いがあるとの事でした。自分でも、腕や指が動くのか動かないのかも、いまいち解りませんでしたし、そういった事のストレスも重なり続けて体調を大きく崩したりもしました。それからはシンセサイザーを導入してライブ活動をしばらく続けましたが、ツアーが進むにつれ、だんだん落ち込んでいってしまうような有様で、私の周りのみんなからも、一度休んだ方がいいんじゃないかという助言を沢山頂きまして、散々悩んだ結果、9mmでのライブ活動を一旦控えさせていただく事を決めました。脱退とか活動休止とかではないので何とも伝え辛いのですが、9mmというバンドはやります。曲も作りますし、レコーディングもします。ただ、現状で人前に出て、9mmという看板を背負ってギターを弾くという責任を負えないなあ、という気持ちです。むしろ、9mmでやろうと思って作ったのに出せてない曲がまだまだ山積みなので、それはやらないと気がすまないぞ、という気持ちでもあります。ギターもちゃんと普通に弾けるはずだと信じていますので、簡単な事から始めて、いけそうな気配がしてきたらまた少しずつ復帰させてもらえればいいなと思います。とりあえず、コピーバンドとか、気楽な感じのバンドとか、力まずにできる現場から始めていって、それを心身のリハビリとして前に進めたら近道なのかなと思っていますので、よろしくお願いします。」(原文のまま)

 公式サイトによると、来春発売予定の7枚目のアルバムの制作は今まで通り4人で行いますが、明日10日の静岡・清水公演から当面は、滝を除いた3人にサポートメンバーを加えて行うという。