お笑い芸人村上ショージ(61)が11日、大阪・なんばグランド花月で芸歴40周年記念ライブ「売れるまでの下準備、スイッチオン!~押してなかったんや…『うん。』~」を開催し、娘のピン芸人バターぬりえ(26)と初の親子漫才に挑戦した。

 舞台ではショージが作ったネタを親子が披露した。「40年やで、40年」と芸歴を自慢すると、ぬりえは「凝縮したら1年程度やな。中身が薄い、薄い」とツッコミを入れて笑いを誘った。

 ライブには間寛平、中川家、漫才日本一決定戦「M-1グランプリ2016」を制したお笑いコンビ「銀シャリ」ら縁のある芸人たちが出演した。コントやトークのほか、ピンネタの初おろし、ビートたけしが作詞作曲して歌った「浅草キッド」のギターの弾き語りを披露した。

 鼻に当てた手を「ドゥーン!」と前に突き出す定番のギャグでロウソクの火が消せることができるかどうかに挑戦したVTRを流すなど、“ショージ・ワールド”全開。「九州、チャーシュー、皆の衆」、突発的に使う「見ざる、言わざる、何でござる」。ギャグを繰り出しても笑いが起きない「スベリ芸」の第一人者ならではの「芸」を随所にちりばめた。

 小学生の頃、テレビの吉本新喜劇に魅了され、お笑いの世界を夢見た。21歳のときに吉本興業入り。80年代にはフジテレビ系のお笑い番組「オレたちひょうきん族」にMr.オクレらと組んだ「何人トリオ」でレギュラー出演した。 芸歴では村上より先輩の同い年の盟友・明石家さんまからは記念ライブ開催を「やめとけ!」と止められたが、強行突破した。それでも、この日の舞台では「もしさんまさんがいなかったら…」と感謝を気持ちを表した。

 スベリ芸を極めたショージは40年を続けることができた秘訣(ひけつ)について「芸風が被る人がいなかったから」と話した。東京公演は東京・ルミネtheよしもとで16日に開催する。