声優の桜井孝宏が6日、東京・新宿バルト9で行われたアニメ映画「傷物語 3 冷血篇」(尾石達也監督)初日舞台あいさつで「役作りの面白さ、作品の楽しみ方…ぜいたくな時間を味わわせてもらい、楽しかった」と感慨深げに語った。

 「傷物語」は作家・西尾維新氏の小説の劇場版アニメで、09年にテレビアニメ化された前作「化物語」以前の物語を描く。桜井は「化物語」から忍野メメを演じており「こんなに長くつきあうキャラはいない。声のトーン、気持ちの持って行き方…悩んで悩んで現場のフィーリング、ライブでやった。難しかった。でも1番初めの物語をやっている、と考えて今やれることをやった」とアフレコを振り返った。長い間、同じ役を、しかも時間軸を超えて演じる中での役作りに、感じるもの、得たものが大きかったようだ。

 羽川翼役の堀江由衣は「とにかく私は、監督から『羽川さんをこの作品で救済してあげたい。よりカワイイ部分を出して。フレッシュに』と、すごく言われ、大丈夫かなと思いながら毎回、やらせていただいていました。1画面から出る初々しさを出せたらと、ずっと演じさせていただいた」とアフレコを振り返った。【村上幸将】