第59回ブルーリボン賞(主催・東京映画記者会=日刊スポーツなど在京スポーツ7紙の映画記者で構成)の授賞式が8日、東京・霞が関のイイノホールで行われた。

 リリー・フランキー(53)は「SCOOP!」(大根仁監督)、「聖の青春」(森義隆監督)などで助演男優賞を受賞。08年度に「ぐるりのこと」で新人賞を受賞以来のブルーリボン賞受賞となった。

 リリーは、「SCOOP!」で薬物中毒の元ボクサーを演じた。その演技が評価されたことについて「見てくれた人は『すごいリアル…本当に(薬物を)してるみたい』と褒めてくれた。そのへんのリアルさを褒められても、なかなか難しい」と言い、会場を笑わせた。

 さらに司会の大泉洋から「どうなんですか? 本当はやってない?」と、薬物中毒者を演じたことについて、あらぬ“疑惑”を突っ込まれた。リリーは「さっきから、ず~っとトイレに行きたくて我慢しているんだけど、今、中座したら、本当にそうだと思われる」と言い、苦笑いしながら否定した。

 この日は、「凶悪」で共演し、第56回のブルーリボン賞で同じく助演男優賞を受賞したピエール瀧と、朝まで人殺しの役を演じる作品の撮影をしていたという。リリーは「そういう作品で賞を取ることは結構でございます」と苦笑した。

 文筆業など多彩な才能を持つが、大泉からは「どうなんですか? 今や、役者と言っていいでしょ」と聞かれると「全然。家にいると原稿ばかり書いている生活をしている」と専業の役者ではないことを強調。さらに「日本を代表する役者。1日の中で1番、時間をかけるのは役者の仕事では?」と突っ込まれると「そんなことはないですよ、全然」と笑みを浮かべてサラリとかわした。【村上幸将】