現地時間2月26日にいよいよ開催されるアカデミー賞。ドレスにタキシードなど表彰式というと堅苦しいイメージがあるが、実はバラエティに富んだパーティーのような式典なのである。

 ■トークとスキルで会場を沸かせる!司会者の重要性

 アカデミー賞のホスト(司会者)は、どれだけセレブ、視聴者を楽しませることができるかというパフォーマンス力が求められる。例えば一昨年の司会者ニール・パトリック・ハリス。人気俳優の彼だが、まるでコメディアンのように終始笑いを取り続けていた。特に衝撃的だったのが控室のドアにバスローブをはさみ、パンツ一丁で出演したことである。これは「バードマンあるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」(15年)のパロディーで、会場は大きな笑いに包まれた。作品のオマージュを多く取り込んだ演出と進行はアカデミー賞では毎度のことであるが、司会者が正装を脱ぎ裸になるのは初めてだった。

 昨年の司会であったクリス・ロックは、白人主義を批判するトークを繰り広げた。作品のオマージュはすべて黒人で、トークや前説も人種差別問題のジョークばかりであった。今年の司会はジミー・キンメルで、自身が司会と企画を務めるトーク番組「ジミー・キンメル・ライブ!」にはさまざまな俳優が出演。アカデミー賞ではどのようにセレブたちをいじり、盛り上げていくのだろうか?

 ■歌にダンスに!豪華すぎる余興

 アカデミー賞のもう一つの楽しみといえば豪華すぎる余興。2013年のアカデミー賞では「レ・ミゼラブル」(12年)の全キャストが集結し、舞台上での生演奏、生歌唱のパフォーマンスが行われた。もちろんスタンディングオーベイションであり、会場はまさにレミゼ一色となった。

 2015年には、女子大学生のレイプ事件を題材にしたドキュメンタリー映画「ハンティング・グラウド」(15年)の歌曲賞にもノミネートされた劇中歌「あなたの責任じゃない」をレディ・ガガが熱唱。自身もレイプ被害にあったガガによる、訴えかけるような歌声に会場の女性達は涙を流した。ガガと映画に出演した女子大生の被害者たちが舞台上に登壇すると、彼女たちに鳴りやまない拍手が送られた。今年の主題歌賞や作曲賞はミュージカル映画「ラ・ラ・ランド」(2月24日日本公開)がノミネートされており、アカデミー賞での生ミュージカルパフォーマンスも期待される。【ハリウッドニュース編集部】