故鳳啓助さんとの夫婦漫才の元祖で、TBS系ドラマ「渡る世間は鬼ばかり」でも親しまれた女優京唄子(きょう・うたこ)さん(本名・鵜島ウタ子=うじま・うたこ)が6日午前10時33分、肺炎のため、大阪市内の病院で亡くなった。89歳だった。10年の「渡る-」出演を最後に、表舞台からは退いていた。

 ▼プロデューサーの石井ふく子氏(90) 「渡る世間は鬼ばかり」と舞台でご一緒させていただいた。とても親しみやすく、稽古場に入ってくるだけで周りをパッと明るくしてしまう方でした。京さんのようなキャラクターの女優さんはあまりいません。まだまだご活躍できたと思います。

 ▼藤田朋子(51) おはがきの返事が届かなくなり案じていました。ドラマの収録で最後にご一緒した時に足の具合が悪くなり舞台を自由に動けない、とさびしそうでした。自慢のお帽子をおしゃれにかぶる京さん。おしろいの下の愛らしい瞳、遠くからでも聞こえる「へえ! へえ! おはようさん!」の声。思い出は尽きません…。

 ▼小林綾子(44) スタジオに入っていらっしゃると、その場がパッと明るくなり、冗談を言いながら、いつも楽しませてくださった元気なお姿が目に浮かんできます。お母さん、本当にありがとうございました。

 ▼植草克秀(50) お母ちゃんの突然の訃報に大変驚いております。「渡る世間は鬼ばかり」で初めてご一緒した際に「お母ちゃん言うて」とおっしゃっていただいたことを今でも鮮明に覚えております。いつも元気でシャキシャキした心優しい大阪のお母ちゃんが僕の心の中にいます。今はショックで何と言っていいか分かりません。