映画「花戦さ」(篠原哲雄監督、6月3日公開)に出演している女優、森川葵(21)が24日、東京・日本橋三越本店で、開催中の「いけばなの根源 池坊展 東京花展」開会式に出席した。

 映画は、戦国時代に活躍した実在の華道家、初代池坊専好を主人公とした物語。武器でなく花をもって豊臣秀吉と渡り合う僧の姿を描いた、痛快なエンターテインメント作品。専好役は野村萬斎(51)で、森川は天才絵師のヒロインれんを演じた。

 森川は絵師という役柄上、花を生けるシーンはないものの、「撮影中はお花を生けたり、お茶の稽古をしたり、和の文化に触れました」という。「お花を生けるのは初めてで、難しくてうまくいかなかったけど、お花と触れ合って心が洗われました」と和文化に魅了されたよう。「生け花は最後の1本をいけるまで、どうなるか分からない。この映画も同じで、クライマックスを見届けるまで、どうなるか分かりません」と、作品をPRした。

 共演の高橋克実(56)も出席した。「生け花に木を使うとは知らなかった。途中から接ぎ木したり、1回切ったものなのに、生きているような勢いがある」と、作品を通して知った生け花の迫力に驚いていた。

 「池坊展」では、映画とコラボした特別展示も行われ、劇中に登場する作品を模したものも展示される。29日まで。