鈴木紗理奈(39)が27日、大阪府東大阪市の布施ラインシネマで、初主演映画「キセキの葉書」(8月公開予定)の完成披露試写会で、舞台あいさつに登壇し女優開眼を宣言した。

 「芸能生活20余年、この年になって、女優をやりたいって、目覚めました。もう何でもやります。ぬれ場? 必要ならなんでも」

 今作は95年、阪神大震災から半年後の兵庫県西宮市が舞台。実話をもとに、ジャッキー・ウー監督が映画化。紗理奈は、脳性まひの娘と認知症の母を抱えた女性役で主演した。

 「子供を持つ母の気持ちは分かるので、自分の息子への思いを重ねながら」

 実生活でも息子を抱え、母と3人で暮らしながら仕事をしており「撮影中もできる限り日帰りで、関西と東京を往復して、息子の寝顔見るためだけに帰ってました。時間が許す限り、家に帰るというのが、自分の決めたルールなので」と話す。

 睡眠数時間で関西のロケ先へ向かう日々が続き「肌もブツブツできて、バラエティーやったら、あり得へんかったけど、それも役柄らしくていいかなって。そのままやりました」と振り返った。

 体当たりで主演をつとめあげ「この年で、女優に1歩踏み出した気持ち」と語り、共演希望には松田翔太をあげた。「理由は…タイプなんで」と笑った。

 現在、育児と仕事の両立で多忙なため、恋愛は縁遠いという。取材中、自ら「恋愛の話?」ときりだし「息子を寝かせて、まだ元気があれば、彼氏を探しに飲みに行ったりします」と続けた。ただ、現在は特定の彼氏はいないといい「母と3人、仲良くやってるので、もう男の人はいらんかなって思ってる」と話した。

 またこの日、映画に特別出演した雪村いづみ(80)も登壇。同映画の担当者によると、雪村の映画出演は、老いをテーマに故3代目桂春団治さんと夫婦役を演じた「そうかもしれない」(05年)以来で、舞台あいさつなどのイベント出演も約12年ぶりという。

 雪村は黒のスパンコール衣装で、ハイヒールをはき、原作者の脇谷みどりさんに花束を贈呈した。