「NHK新人落語大賞」が23日、NHK大阪放送局で行われ、江戸の三遊亭歌太郎(35)が大賞を獲得した。歌太郎は、同局側から「前日入り」を通達されていたため、22日夕、新横浜駅から新幹線に乗車。ところが、台風21号の影響で「豊橋駅の手前でストップ。朝8時ごろ、新大阪駅につくまで11時間、缶詰めになっていました」と災難を明かした。

 新幹線車内では「会場のお客さん、審査員の位置とか、イメージトレーニングをしていた」そうで、トロフィーを受け取るイメージも「もちろん、想像してました」と笑った。

 歌太郎は同大賞の決勝常連だが、これまでは「優勝したいがために、頑張りすぎて、予選にピークを持っていって、毎回、決勝で落ちるパターン」だった。そこで、今回は「逆に稽古しないように。決勝にピークを持って行けるようにと逆算して考えて」臨んだ決戦の舞台でもあった。

 そこへ、新幹線トラブルが起こっただけに「僕は万全すぎると、緊張してしまうので、今回はまず、無事に大阪着けるかどうか、心配で、逆に肩の力が抜けたのかもしれません」とほほ笑んだ。

 この日は「磯の鮑」を演じ、上方の若手実力者、笑福亭喬介(36)や、芸人「世界のナベアツ」から11年に桂文枝に師事した桂三度(48)らを抑えて、大賞に輝いた。

 この模様は、11月4日午後4時に総合(全国)で放送。

 また、22日に同局で行われた「NHK新人お笑い大賞」は、6年目の「アキナ」が受賞したことも、この日、発表された。

 「アキナ」は、15年の「第45回NHK上方漫才コンテスト」でも優勝しており、同局初の“2冠”達成。山名文和(37)は「初めての記録。すごいことをした」、秋山賢太(34)も「いっぱい評価して」と興奮しっぱなし。2人は「ちょい役でいいので、朝ドラに出してほしい」と、同局制作の「わろてんか」への出演をお願いした。

 こちらの放送は、総合(全国)で12月17日午後4時から。