女優の石田ひかり(45)が、東京・銀座にある公立小学校がアルマーニ製の「標準服(事実上の制服)」を導入すると発表したことを受け、「これを押し付けられる子どもたちはたまったものではない」と心配した。

 公立の泰明小学校が今年4月入学の新1年生から、イタリアの高級ブランド「アルマーニ」がデザインした「標準服」と呼ばれる事実上の制服を導入する方針を決め、波紋を広げている。各方面から賛否の声があがっており、8日の衆院予算委員会でも取りあげられた。同標準服を全部そろえた場合の金額が男子生徒で8万円、女子生徒は8万5000円となることについて、学生時代から老舗の紳士服店でスーツを仕立てるこだわりを持つ麻生太郎財務相は、「まあ、高けえちゃ、高いでしょう。あなたの背広がいくらか知らないが、8万円は高いものだと思う」と述べ、公立小学校の標準服の観点からは高額との見方を示した。

 価格に関する議論が巻き起こるなか、石田は9日に更新したインスタグラムで「はちまんえん、という価格ばかりが議論されてますが論点まったくずれてると思います。某大臣まで、にやにやしながら 一人だけ買えないとなると、それはまた問題かなと思いますが とかなんとかおっしゃっていて 本当にたまげました そーゆーことぢゃないよね!!!! 買えるとか買えないとかぢゃないよね!! 論点ちがうよね!!!!」と指摘。自身は、同小学校の和田利次校長が今回の標準服導入に対する意図を説明した文書などを読んだ上で、「『泰明らしく』あることに、相当な誇りとこだわりをお持ちのようでした わたしには『泰明らしさ』が何なのか興味もありませんが これを押し付けられる子どもたちはたまったものではないな、というのが感想です」とした。

 和田校長は昨年11月に配布した文書の中で、「身近なアイテムをきちんと装うことの大切さを感じることも、国際感覚の醸成につながる」「視覚から受ける刺激による『ビジュアルアイデンティティー』の育成は、服育の重要な教育の一環」などと説明しているが、石田は「小学生が『やっぱアルマーニいいわ~』とか言うようになったりして」と懸念。「服育と言うならむしろ、着物にしたらいいのに 着付けを授業に取り入れるとか!」と提案した。

 自身も2人の娘を持つ母としての立場から、「悩み尽きない日々ですが 思うようにならないのが子どもです いろんな経験をしておっきくなっていくのが子どもです はちまんえん、という価格やアルマーニであることよりも そもそもの根っこから考え直すべきではないでしょうか」と問い掛けた。

 また、「誤解の無いように書き添えますが泰明小学校を否定するつもりは毛頭なく、むしろ、あらすてき~銀座に小学校が~と思っていつも通っていますから! 今回のことに対する、あくまで私見でございます」と断った上で、「校長先生を始めとする先生方 お役所の皆さま どうか子供たちにとって、最良の結論に辿り着くことを願っています」とつづった。