9月15日に開場7周年を迎える上方落語の定席小屋「天満天神繁昌亭」が12日、通算100万人目の入場者を数え、上方落語協会の桂文枝会長(70)らが歓迎セレモニーを行った。

 100万人目となったのは、神戸市から初めて来たという飲食店経営の碇本玉子(いかりもと・たまこ)さん(63)で、協会からは年間パスポートなどを贈呈。文枝会長は「友だちにパスを貸してもろてもOK。他人貸しあかんやなんて、ケチなことは言いません。1人でも落語好きな人を増やしていきたい」と語った。

 繁昌亭は06年9月15日、戦後初の上方落語定席としてオープン。文枝会長ら協会員の積極的なPR活動もあって、現在も昼席は8割近くが埋まり、文字通り“繁昌”している。文枝会長は「ディズニーランドとかと違って、このスペース(216席)で100万人いうのは、感慨もひとしお。これからも1000万人を目標に励んでいきたい」と語った。

 一方で、今後については「次世代のスター育成が必要」と痛感しており、ファン層拡大も課題のひとつ。文枝会長は「女優の桃井かおりさんも落語ファンやといいますし、俳優やアーティストの方にも(繁昌亭へ)出ていただいて、活性化できれば」。さらに、若いファン獲得に向けては「今度、東京で『じぇじぇじぇ』と言っておられるお姉さん(朝ドラヒロインの能年玲奈)や、AKB48の皆さんとも共演しますので、そこでぜひともスカウトしてくることを約束します」と話していた。