放送90年ドラマNHK「紅白が生まれた日」(3月21日午後9時)の会見が、29日、横浜・緑山スタジオで行われ、主演の松山ケンイチ(29)やmiwa(24)らキャスト8人が出席した。

 NHK紅白歌合戦の誕生秘話がドラマ化される。「紅白歌合戦」の前身番組で1945年の大みそかに放送された「紅白音楽試合」の立ち上げ経緯や奮闘するスタッフ、歌手たちを描く。当時の音源や台本は存在しなかった。資料集めだけで8カ月を費やした。当時を知る関係者への取材、局内のわずかな資料、外部の文献などを基に、脚色を加えた。

 松山は番組のため奔走したディレクター新藤達也役。昨年の紅白歌合戦のリハーサルを見学した松山は「あの熱気を表現できればいいと思います」と意気込んだ。

 miwaは、終戦後の大ヒット曲「リンゴの唄」などで知られ、01年に亡くなった歌手並木路子さんを演じる。シンガー・ソングライターとして2年連続で紅白に出場しているmiwaは「ものすごい志で紅白を立ち上げてくださった先人の方にすごく感謝の気持ちを抱きながら撮影に臨んでいます」としみじみ。劇中で歌う並木路子さんの「リンゴの唄」は「日本人の心を励ました大切な曲。その思い受け継ぐような気持ちで歌わせていただきたい」と話した。ドラマ初出演となる。