俳優染谷将太(19)と二階堂ふみ(17)が14日、東京・新宿バルト9で、ダブル主演映画「ヒミズ」(園子温監督)の初日舞台あいさつを行った。

 「鬼才」と呼ばれる園監督の演出について、染谷は「とてつもなく自由な現場で、想像もできないアイデアに毎日刺激を受けた」。二階堂は「すごいガケから落ちそうな感じの、ギリギリのところで芝居をやっていたような、今までになかった感覚」と話した。

 2人は昨年9月のベネチア国際映画祭で、同作品の演技が評価され、最優秀新人俳優賞をダブル受賞した。この日、園監督は役者としての2人を採点。染谷に「65点」、二階堂に「64点」をつけた。園監督は「2人は今後、可能性をどんどん広げ、役者としてもっと大きくなると思ったのでこの点にした。でも映画の中の2人は満点で、星空のように輝いています」と絶賛した。

 古谷実氏の人気漫画が原作の同作品は、衝動的に父親を殺し、ヒミズ(モグラ科の動物)のようにひっそりと暮らすことを願う15歳少年と、その少年を愛する少女の恋愛を描いた。