俳優中村蒼(あおい=22)が4日、都内で主演映画「東京難民」(2月22日公開、佐々部清監督)の完成披露試写会に出席した。

 司会者から「なかむら・そう」と名前を読み間違えられ、苦笑い。さらに、劇中でラブシーンを演じた大塚千弘(27)には、撮影前日に佐々部監督から激励の電話があったと聞き、「僕には監督からお電話がなかったんですけど…」と寂しそうだった。

 金も携帯電話も失い、東京で難民化していく若者が、格差社会に苦しむ姿を描く。中村は「携帯電話とかパソコンとかは当たり前に、物心つくときからあった。だから想像ができないけど、この作品をやり終わって、当たり前と思っていたことは当たり前じゃないんだと、感謝しながら生きないといけない」と、真剣な表情で話した。

 まじめな性格の中村とは対照的?

 に、中尾明慶(25)は佐々部監督から昨年1月の撮影期間中の「事実」を突きつけられた。「撮影が去年の1月で、子供が(生まれたのが)10月だったなと思うと、あの大変な撮影中に…。この現場なめてたのか」。

 鋭い指摘に、中尾は「マスコミの方がいるから、そのへんで…」と肩身が狭そうだった。同監督は「いい形で記事に出して、中尾のところだけカットして下さい」と報道陣に呼び掛けていた。