女優高月彩良(さら、16)と有村架純(21)が24日、都内の江戸東京博物館で27日からスタートする、スタジオジブリ最新作「思い出のマーニー」(米林宏昌監督)の企画展「思い出のマーニー×種田陽平展」を先行で内覧した。映画が19日の公開後、23日時点で動員55万人、興行収入(興収)7億円とヒットしている記念として、一足先に見学した。

 今回の企画展は、美術監督を務めた種田氏が、観客が高月演じる杏奈の視点で有村演じるマーニーを探す、というコンセプトで作られた。同氏は、高月と有村に「杏奈がマーニーを探す旅。お客さんが『マーニーはどこにいるんだろう?』と(探す)流れです」と説明。それを聞いた2人は「すごい」「細かいですね」と展示各所で驚きながら、興味深そうに見学した。

 マーニーが住む“湿めっ地屋敷”がほとりに建つ入江を、杏奈が船で渡るジオラマや、人が実際に入ることが出来る窓までついたマーニーの部屋、さらに杏奈とマーニーにとって終盤のヤマ場となるサイロなどが、作品そのままに再現された。米林監督は「本当にビックリした。最初にこのモデルがあれば、絵を描きやすかった」と笑った。

 種田氏は「本当に時間をかけて、実写映画のスタッフ、小道具を使って何カ月もかけて作った。実写映画でも細かいところは、ここまで作れない。映画を見て、より深い世界を理解して入って欲しい。杏奈の気持ちに深く根ざした展示になっているので。(企画展を見た後)もう1回映画を見たくなるのを狙っています」と胸を張った。