映画「花より男子F(ファイナル)」の脚本家サタケミキオこと俳優の宅間孝行(37)が率いる劇団「東京セレソンDX」の作品が、大手プロバイダーが配信する舞台として初めてインターネットで完全生中継される。中継されるのは18日に初日を迎える「夕(ゆう)」(東京・シアターサンモール=7月13日まで)で、29日午後6時から「Yahoo!

 ライブトーク」で無料配信される。同作品は俳優永井大(30)が舞台初出演する。

 インターネットによるスポーツやイベントの生中継やドラマの配信は、これまでも頻繁に行われてきた。しかし、カメラワークや瞬時の編集の難しさもあり、舞台の生中継は実現していなかった。世界でも初の試みに挑むのは結成11年目の東京セレソンDX。主宰者で脚本・主演の宅間は「生中継は編集もできないし、役者としては緊張感いっぱいです。世界中の人に生き恥をさらすかもしれない。でも、舞台という限られた人数しか見られないものを、より多くの人に届けたいと思って決心しました」と決意を語った。無料にしたのも「これを機に、舞台自体を見たことのない人にも、その魅力を知ってもらいたい」と説明した。

 同劇団は、3年前に宅間がサタケミキオとして脚本を担当したドラマ「花より男子」の大ヒットと歩みを同じくして、口コミで人気が上昇した。宅間は「3年前に(ブレークの)起点となった作品が再演した『夕』でした。まだ見たことのないファンも多いし、自信作なので、今回再々演することにした」と話す。「夕」は同劇団の人気作でドラマ化もされた「歌姫」と同じ、地方の田舎町が舞台のラブストーリーだ。

 Yahoo!では、18日から同劇団をPRする特設ページを開設する。中継当日の29日は、2時間前からトップページに生中継が告知される。宅間は「地方や海外の人も見られる。成功すれば、演劇の世界が広がるはず。近い将来に、ニューヨークのブロードウェーやラスベガスのショーも見られるようになれば」と、期待している。