小室エッセー「手錠もっと重いほうが…」
音楽家小室哲哉(50)が、執行猶予判決を受けた5億円詐欺事件の逮捕劇と裁判、これまでの音楽活動などをつづったエッセー「罪と音楽」(幻冬舎)が15日、発売された。
222ページの書き下ろしは5章から構成され「第一章 奈落の底での出来事」は、昨年11月4日、大阪地検で手錠をかけられたシーンから始まっている。立ち上がれないほどの脱力感を覚えたが「手錠はもっと重いほうが、罪悪感も重くなるのに」と冷静に感じたのは、プロデューサーとしての習性だったと分析している。
拘置所では、偏食の小室のためにスタッフらが弁当や食べきれないほどの菓子を差し入れ、布団も4組差し入れられた。検事に「TKさん」と呼ばれ、毎日6時間も顔を付き合わせ供述調書を作成するうちに、会うことを「楽しみにしている自分がいた」という。17日後に保釈された際には、主任検事と握手で別れた。
保釈中の生活もつづっている。身柄は自由だが「精神は塀の中と同じくらい縛られて、見えない手錠の重さを24時間感じていた」。息苦しい生活の中で見つけた一筋の光がNHKの「のど自慢」だった。「彼らの楽しそうな姿をものすごくうらやましいと思ったことを生涯忘れない」と心を動かされ、「いい曲とは何かのヒントを見た」という。
最近は創作活動に入っており、1度に50曲を発表する再起プランも明かしている。小室の再起を支援するエイベックス関係者によると、同書は逮捕前に音楽書として準備されていたが一時お蔵入り。事件をきっかけに、天国と地獄見てきた小室にしか書けないエッセーにまとめられた。
[2009年9月16日7時21分 紙面から]
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