歌手宇多田ヒカル(27)が11年から、無期限休養に入ることが9日、分かった。この日の夜、公式ホームページで「来年からしばらくの間は派手な『アーティスト活動』を止めて、『人間活動』に専念しようと思います」と発表した。

 98年にデビュー。翌99年の初アルバム「First

 Love」の出荷枚数が900万を超えて日本記録を更新するなど、ミリオンヒットを連発した。順調だった歌手活動の一方、「音楽に専念できるように、周りから過保護に守られた生活をしてきました。とても偏った経験しかしていません」と成功の代償ともいえる悩みも吐露している。

 活動休止理由は「これ以上進化するためには、音楽とは別のところで、人として成長しなければなりません」と説明。前向きな姿勢を強調している。現在、所属レコード会社、EMIとの契約は継続中。関係者によると、海外での活動を目的としたUtada名義では、米レコード会社、アイランド・デフ・ジャムとの契約は終了している。

 活動休止期間中は「むしろ熱心に、そして謙虚に、新しいことを勉強したり、この広い世界の知らないものごとを見て知って感じて、一個人としての本当の自分と向き合う期間になると思います。もちろん、その間、気ままに音楽を作ったり、歌ったりもしてると思います」とし、音楽活動は続けていく意向だ。

 「これは引退宣言ではありません!」と断言。「ファンのみんなが、この私の決断をどう受け止めるかは1人1人違うと思うけれど、私を信じて待っていてください。2年になるか、5年になるか分からないけど、一回り大きくなって帰ってくるから。少し時間をください」と将来の復帰をファンに誓っている。

 宇多田は現在、海外で新曲のレコーディング中。関係者は「いつもと変わらず熱心に取り組んでいますが、いつも以上にすごくいい曲ができている」と話すなど、制作活動に没頭する日々を送っている。

 [2010年8月10日8時51分

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