東野圭吾氏のベストセラー小説「秘密」が、志田未来(17)と佐々木蔵之介(42)の25歳差の演技派コンビで連続ドラマ化されることが1日、分かった。テレビ朝日系の金曜ナイトドラマ枠(金曜午後11時15分)で10月からスタートする。

 突然の自動車事故で妻は死亡、娘は奇跡的に助かったが、その体には妻の魂が宿っていた-。理解しがたい事態に苦悩する夫(父親)と妻(娘)の心情を丁寧に描く。99年に広末涼子、小林薫のコンビで映画化。演技を評価された広末は、映画初主演ながらその年の映画賞を総ナメにした。

 ドラマでは、志田が“母親の魂が宿った女子高生”役に挑む。性を含めた夫婦の問題など大人の女性としての感情表現も求められる難役だ。志田は「娘の時と妻の時の差をちゃんとつけられたらと思っています。変に大人っぽくを意識せず、台本を読んで感じたもの、現場に行ってお芝居をしながら思ったことをそのまま表現したい」という。

 夫(父親)役の佐々木は「僕も未来ちゃんも恐らく簡単には演じられない役。やりがいがある役だと思いました」と話す。映画で共演済みで、志田は「佐々木さんはまっすぐ目を見られると思わずそらしてしまいそうになるくらい“強い目”をお持ちの方。その強さに負けないよう頑張りたい」と意気込んでいる。

 中川慎子プロデューサーは「『心は38歳、身体は16歳』という難しい設定を可能にしてくれる唯一無二の女優『志田未来』が現代に存在してくれたこと。彼女の初の『妻』という役どころ、今から楽しみでなりません」と志田に期待を寄せる。佐々木についても「さまざまな煩悩に直面する男性の、愛すべき情けなさを表現してくださる方は佐々木さん以外に考えられなかった」と起用理由を説明した。25歳差演技派コンビが、視聴者を「秘密」の世界に引き込むか。

 [2010年9月2日8時20分

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