SMAP香取慎吾(33)が世界的エンターテインメント集団、シルク・ドゥ・ソレイユのスーパーサーカス「クーザ」(日本公演は来年2月2日開幕、東京・原宿ビッグトップ)の特命大使に任命された。このほど開幕した米マイアミ公演のプレミアに招待されると同時に、人気演目を体験した。ジャニーズ事務所で磨いたセンスを持ってしても、「本物でした」と芸術性と技術の高さに驚いた。

 「クーザ」の初演は07年。すでに世界22都市で上演されている。人気ショーの日本初上陸にあたり、日本の国民的グループSMAPのメンバー、香取が直々に盛り上げ役に指名された。

 香取はこのほど行われた米マイアミ公演のプレミアを観賞後、「クーザ」に登場する案内人、トリックスターの衣装を贈呈された。シルク-の衣装は公演後は破棄する契約を結ぶなど、基本的に門外不出。「シルク・ドゥ・ソレイユ

 シンゴ」と名前が入った衣装を贈られ、袖を通した香取は「シルク-の一員になれちゃったかな」と喜んだ。

 香取は「僕ほど適任な人はいない」と言い切るほど、以前からシルクのショーへの思い入れは深い。日本でも上演された94年「サルティンバンコ」をはじめ、プライベートではラスベガスへ飛び、何作品も観賞した。「すてきな夢の世界へ連れて行ってくれ、現実を忘れさせてくれる。ワクワクドキドキして、毎回涙が出てくるんです」。魅力を語り出すと止まらない。

 今夏、SMAPの全国ツアーの総合演出を担当したが、シルク-のショーから得たインスピレーションをふんだんに盛り込んだ。開演30分前から頭が地球の形をしたダンサーたちが会場をにぎわす演出もその1つ。「シルク-からはかなり影響を受けています。今後のツアーで『クーザ』から何か取り込むこともあるかもしれない」と明かした。

 マイアミでは人気3演目を体験した。大車輪が回転する中で演技をする「ホイール・オブ・デス」では、車輪に乗って高さ3メートル近くまで上昇。「フープ・マニピュレーション」ではフープの回し方を習い、「ハイワイヤー」では綱渡りを挑戦した。ジャニーズのアイドルとして、身体能力やバランス感覚を磨いてきた香取でも「すごすぎてくやしいです。本物の人たちでした」とうなった。

 「クーザ」は来年2月に日本に初上陸する。「日本のみなさんに少しでも感動を伝えられたら」。心はシルク-の一員として、盛り上げに一役買うつもりだ。【近藤由美子】

 [2010年11月22日7時20分

 紙面から]ソーシャルブックマーク