SKE48のチームKIIが1日、名古屋・栄のSKE48劇場で初のオリジナルになった3rd公演「ラムネの飲み方」の初日を迎えた。昨年9月に2nd公演を終えて、すぐに新公演を始める予定が、運営側の準備が整わず1年間も延期されていた。待望の再スタートで、しかも3つ目の演目にして念願の初のKIIオリジナル公演。メンバー16人は感無量の面持ちで舞台に立った。

 忘れ去られかけていたKIIに再びスポットを向けさせたのは、6月の第3回AKB48選抜総選挙で23位に入ったキャプテン高柳明音(19)だった。舞台でマイクを握ると、作詞家の秋元康プロデューサーに「秋元先生、お忙しいのは本当に承知なんですけれども、私たちに公演をやらせてください!!」と、涙ながらに直訴した。NMB48などの後発グループが続々誕生する中、自分たちが先送りにされていく悔しさを隠さなかった。公式の場で秋元氏に堂々と意見を言う子は、AKB48にもいなかっただけに、衝撃の事件だった。

 そこまでして、こぎつけた記念日に高柳は「KIIを結成して2年半。オリジナル公演ができる感謝の気持ちをファンの方1人1人に届けたいです」。秋元氏が、KIIのメンバー16人を想像しながら制作した演目だけに、小木曽汐莉(19)は「メンバーのカラーが出る公演になっているので、それぞれの個性を多くの人に知ってもらえるはずです」。KIIの新たな歴史が、ここから始まる。