元女優酒井法子さん(41)の弟で職業不詳の吉原健容疑者(33)が、脅迫の疑いで警視庁渋谷署に現行犯逮捕されていたことが27日、分かった。吉原容疑者は21日夜、覚せい剤取締法違反容疑で09年に逮捕、起訴された酒井さんについて「姉が逮捕されたのは、元夫の責任」などと言って、元夫の父親が経営するスキーショップの従業員を脅した疑い。酒井さんは今年11月には執行猶予期間が終わる予定で、芸能界への復帰がささやかれている。

 吉原容疑者は21日午後8時半ごろ、スキーショップの近隣の施設内で60代の従業員と会い「姉が逮捕されたのは元夫の責任で、そのため自分の妹が入院した」などと脅迫した疑い。「これからスキーショップに行くぞ」などと脅し、張り込んでいた捜査員に脅迫を確認され、路上で現行犯逮捕された。警視庁によると、容疑を否認しているという。

 同容疑者は福岡市内で覚せい剤を使用したとして、09年9月に懲役2年6月の実刑判決を受けた。今年に入ってから刑期を終えたとみられ、最近、福岡から上京して同ショップを訪問した際、脅迫行為があったため、酒井さんの元夫の父親にあたる経営者が渋谷署に相談。同容疑者が店に現れるとの情報をもとに、21日は捜査員が張り込んでいた。警視庁は事件に至った詳しい経緯を調べている。

 同容疑者は酒井さんの異母弟。酒井さんは86年の芸能界デビュー後、自身の家族について「1人っ子」と話し、弟の存在は所属事務所関係者も知らなかった。だが、09年8月の一部報道できょうだいの存在が初めて明らかになり、同9月に福岡地裁で行われた公判で同容疑者は、姉の酒井さんに手紙を出したことを供述。「何かあれば血を分けた自分と妹がいます。きっと力になります。負けずに頑張っていきましょう」などとつづったという。きょうだいそろって覚せい剤から更生することを誓っていた。

 同容疑者が逮捕されるのは、今回で4度目。被害者の従業員とは、知人の関係だったという。スキーショップの従業員はこの日、「何も分かりません」と口を閉ざした。

 酒井さんは09年8月に覚せい剤取締法違反容疑で逮捕され、同11月に執行猶予付きの判決を受け、今年11月に3年の執行猶予期間を終える。前所属事務所との間には損害賠償問題も残っており、返済のためにも、執行猶予明けの今年11月以降の芸能界復帰がささやかれている。

 ◆のりピー近況

 現在の酒井さんは子育てに夢中だ。今月23日には都内の小学校に通う長男の卒業式に出席。全身黒の落ち着いた服装で、最前列に着席し、写真週刊誌「フラッシュ」によると、長男については「人の気持ちがよく分かる、優しく元気な子に育ってくれればと思います」と語った。昨年5月の運動会では、一般人の保護者に交じり、長男が出場した100メートルリレーをビデオカメラで撮影したり、大きな声で声援を送る姿もあった。今年11月に執行猶予期間が終わり、芸能界復帰の報道もあるが、同誌には「今は全くその予定はありません」と完全否定した。

 酒井さんは、09年8月に覚せい剤取締法違反で逮捕され、同11月に懲役1年6月(執行猶予3年)の有罪判決を受けた。同12月には、創造学園大ソーシャルワーク学部(群馬・高崎市)の通信課程に入学し、現在も子育てをしながら在宅で介護の勉強をする生活を送っている。