お笑いトリオ、ヒップアップのメンバーで俳優の小林(こばやし)すすむさん(本名・進)が16日午後10時45分、胃がんと肝硬変のため都内の病院で亡くなった。58歳。人気お笑い番組、フジテレビ系「オレたちひょうきん族」などで活躍し、30代後半からは俳優としても人気だった。近く、近親者のみで密葬を執り行う。喪主は妻昭子(あきこ)さん。

 島崎俊郎(57)は17日、都内で会見し、涙を浮かべながら小林さんの死を悼んだ。12日に見舞いに行き「奥さんとも話して時間の問題だと。覚悟はできてた」という。「最後は『じゃあな』『おっ』と、あうんのようにね。何百、何千とステージに立ってきた。それだけ分かり合えてる」と話した。訃報はこの日朝、山田邦子と渡辺正行からメールで知らされた。

 ヒップアップ時代は貧乏な共同生活だった。「よく小林と僕のギターを質屋に入れた。仕事があると、慌てて質屋から出したり」。再結成の話も何度かあったというが「みんな望んでなかった。体つきが変わって、バンダナ巻いてじゃ。あの時代のあれでいいんだ」と振り返った。最後に「酒が好きで、人が集まるところが好きで。非常に繊細なヤツ。でも最後は死を受け止め、人生を全うした。あんな強いヤツだと思わなかった」と語った。