劇団四季ミュージカル「ユタと不思議な仲間たち」の東北特別招待公演は25日、福島県三春町の町民体育館で千秋楽を迎え、福島原発事故で避難区域となった富岡町から同町に避難した小中学生約70人が観劇した。東北の子供たちに命の尊さや友情をテーマにしたミュージカルを届ける公演で、昨年夏の13都市27公演に続き、今年は9都市18公演で8027人を招待した。富岡町の子供たちは「面白かった。歌とダンスがすごかった」。引率教師も「みんなこの日を楽しみにしていました」。出演者は前日24日に富岡町の小学生のもとを訪れ、交流会では一緒に歌を楽しんだりした。昨年に続いて出演した吉谷昭雄は「交流会では子供たちは運動会で踊ったダンスを見せてくれた。傷ついた子供たちを励ますはずが、逆に私たちの方が元気をもらった」。山形県米沢市や福島県二本松市でも避難中の子供たちが観劇し、計約150人が「ユタ-」を楽しんだ。【林尚之】