ボーカルデュオ、バブルガム・ブラザーズのブラザー・コーン(本名・近藤信秋)容疑者(56)が12日、警視庁町田署に暴力行為法違反の疑いで逮捕された。元マネジャーの男性(46)に対し、指定暴力団の名前を挙げて「ただじゃおかねえぞ」などと脅した疑い。コーン容疑者は取り調べに「そこまできついことを言った覚えはない」と容疑を一部否認しているという。

 警視庁などによると、元マネジャーは今年に入って、コーン容疑者に対し、暴力団関係者と関係があるとされる「芸能プロ」と付き合うことを拒否し、解雇された。解雇後、芸能関係で仕事を続けようとする元マネジャーに対し、コーン容疑者が腹を立てた。5月16日、コーン容疑者は電話で「○○組の○○さんがおれのバックにいるんだぞ」などと言った上で「ぶち殺すぞ。てめえ、おれをなめんなよ」などと脅したという。元マネジャーはやりとりをテープに録音しており、今月に入って町田署にテープを持ち込んで被害届を出し、事件が発覚。同容疑者はこの日午後4時ごろ、世田谷区内にある自宅を出たところで任意同行を求められ、午後5時ごろ町田署で逮捕された。

 関係者によると、コーン容疑者は8月10日に徳島でライブを予定し、新アルバムの発売も計画していたというが、所属事務所やレコード会社は「事実関係を確認しているところで確認次第判断します」としている。

 コーン容疑者はブラザー・トムと組んだバブルガム・ブラザーズが90年にリリースした「WON’T

 BE

 LONG」がミリオンヒットしたが、90年代後半にデュオとしての活動は自然消滅した。プライベートでは、06年に腎臓病を患ったが、妻の腎臓を移植する手術が成功して復活。08年にはバブルガム・ブラザーズを再結成して、新曲を発売。長女もタレント活動を始めていた。

 ◆ブラザー・コーン

 1955年(昭30)11月5日生まれ。清水国明に弟子入りし、コミックデュオ、グループ「あ」を結成した後、ソロのコミック歌手を経て、83年にブラザー・トムとボーカルデュオ、バブルガム・ブラザーズを結成し、91年に「WON’T

 BE

 LONG」が大ヒットし、同年のNHK紅白歌合戦にも初出場した。