コメディーマジシャン、ナポレオンズのマジック担当、ボナ植木(60)が小説家デビューする。27日に「魔術師たちと蠱惑のテーブル」(武田ランダムハウスジャパン)を刊行。主催するジャズとマジックのコラボライブ「ジャマライブ」の台本を基に執筆した。

 初代引田天功の最後の弟子のボナが還暦を迎え、マジックを小説にした。「今の世の中、ハートウオーミングが大事。マジックと同じ。心温まる小説が書きたかった」。A(エース)~K(キング)までの13の短編で構成され、主人公も時代設定もばらばら。だが、必ず1つのテーブルが出てくる。なぞが積もり積もって、最後のKの章で種が明かされる。「ヒントは、このテーブルです」。

 本の表紙を取ればトランプの絵柄が出現する。後書きや免責事項でも笑わせ、各編を読む際の推奨BGMが明記されている。ボナは「入場券が1575円(本の定価)の、1つのショー。扉が劇場の入り口です」と話している。