石原軍団の俳優徳重聡(34)が、8月20日放送のTBS系月曜ゴールデン「山岳刑事(やまでか)日本百名山殺人事件」(午後9時)で2時間ドラマに初主演することが30日、発表された。この日、都内の同局で開かれた取材会で、徳重はシリーズ化へ強い意欲を見せた。

 徳重は開口一番、「山は楽しかった」と笑った。雪崩で恋人を失った熱血新人刑事を演じ、白馬連峰で2週間行ったロケで、高さ約20メートルの絶壁からザイルを使って下りる山岳アクションにも挑戦した。演じる芝本勇次の設定同様、山については素人で、昨年9月20日から始まったロケでは当初、標高約2100メートルの現場まで片道1時間半以上も歩いて通うのがつらかったという。それが専門家から登山の歩き方や山の魅力を教えられ、個人的にリュックなど登山グッズを購入するほど好きになった。「毎日いい空気の中、ロケ弁当もおいしかった」と振り返った。

 「太陽にほえろ!」「西部警察」など、石原軍団といえば刑事もの。中でも先輩の舘ひろし(62)が主演した「あぶない刑事」は“あぶデカ”の名で人気はいまだ根強い。そんな中、軍団初の“やまでか”として山岳サスペンスで軍団に新境地を開く。テレビ朝日系で昨年1月に放送された「Dr伊良部一郎」以来の主演だけに、シリーズ化への思いは強い。「山の上の大岩を犯人がどう動かしたかなど、普通の刑事ドラマにない山特有の謎解きもあり、思ったより自分に合ってるドラマ。シリーズ化で不安なのは苦手な寒い季節だけです」とさわやかに笑った。【村上幸将】