本木雅弘(46)と義母の樹木希林(69)が共演したサントリー緑茶「伊右衛門」の新CMが20日から全国で放送される。樹木は本木演じる茶匠、伊右衛門の母親という設定。2人はこれまでに何度かCMで共演しているが、親子役は今回が初めてとなる。

 「母のために」編と題された同CMは、京都の茶舗を訪ねてきた母のそばで、伊右衛門が石臼で丁寧に抹茶をひく。傍らには、妻(宮沢りえ)が穏やかな表情でたたずんでいる。伊右衛門が差し出した1杯のお茶に口をつけた母は「抹茶をこんなに…」とつぶやく。「はい」と答えた伊右衛門に、母は笑顔で「ありがとう」。それを聞いた伊右衛門と妻が顔をほころばせるというストーリーだ。

 「伊右衛門」は、石臼びき抹茶にこだわって、今月2日にリニューアル発売された。第1弾CMでは柄本明(63)が師匠役を務め、今回放送の第2弾は樹木が母親役で初登場する。撮影では樹木、本木、宮沢が本当の家族のように見える心温まる演技を見せ、思わず涙ぐむスタッフもいたという。また、樹木の着物は、CM出演が決まった後、役柄に合わせて樹木自身が選んだものだという。

 樹木は娘の也哉子さん(36)と本木が95年に結婚してから、夫妻を温かく見守り、アドバイスも送ってきた。今年5月には、樹木の出演映画「わが母の記」舞台あいさつに本木がサプライズで登場し、「人生の助言者として、これからも家族を支えてください」と花束を贈った。親子役で初共演した今回のCMも、2人の強い絆が垣間見える内容となっている。

 ◆「伊右衛門」CM

 04年、「伊右衛門」の発売と同時に放送スタート。本木が老舗茶舗の主人、伊右衛門役で、宮沢がその妻を演じている。京都の四季を背景に、お茶作りへのこだわりや夫婦のほのぼのとした愛情をストーリー仕立てで描いている。これまで数多くのゲストも登場し、今年3月から放送されたCMには浜田岳(24)が弟子入りを志願する若者役で出演。音楽は、久石譲氏が担当している。「伊右衛門」はサントリーと、1790年(寛政2)から続く京都の茶舗、福寿園が共同開発。商品名と本木の役名は、福寿園の創業者である福井伊右衛門から採った。