シンガー・ソングライター中島みゆき(60)が来年夏に上演される東京・赤坂の赤坂ACTシアターの5周年記念公演「真田十勇士」に主題歌を提供することが22日、分かった。中島が時代劇舞台に楽曲を提供するのは初めてとなる。

 「真田-」は、上川隆也(47)が真田幸村役で主演し、劇団☆新感線の中島かずき氏が脚本、新国立劇場芸術監督の宮田慶子氏が演出を担当する話題作。徳川家康に戦いを挑み、何度も窮地に追い込んだ幸村と猿飛佐助、霧隠才蔵ら十勇士の生きざまを描く骨太な人間ドラマとなる。

 制作側が主題歌を依頼した中島は、08年から赤坂ACTシアターで「夜会」を定期的に開催するなど劇場となじみ深い。負けると分かっていても戦いに突き進む幸村と十勇士の姿に、歯を食いしばって前に進む力強い作品に中島は共感し、快諾した。主題歌は「月はそこにいる」で、「<歌詞>悠然と月はそこにいる

 そこにいて月は輝く」などと幸村と十勇士をほうふつさせる歌詞になった。中島は「アタシの大好きな劇場と大好きな武将と大好きな曲。舞台でどんな化学融合が発生するのかが、今から楽しみです」と話す。

 中島の協力を得たことで、幸村にあこがれているという上川も「主題歌は敬愛してやまないみゆきさんを迎え、期待は増すばかりです」と喜び、宮田氏も「みゆきさんの主題歌にパワーと勇気をいただきながら、ダイナミック、情感あふれる『真田ワールド』を作りたいです」と意気込んでいる。