韓国出身の男性5人組ヒップホップグループBIGBANGのリーダー、G-DRAGON(24=以下GD)が21日、埼玉・西武ドームでソロコンサートを開催した。韓国出身ソロ歌手では史上初の全国4都市ドームコンサート(福岡、大阪、埼玉、名古屋の8公演)で合計36万1000人を動員する予定。トップクラスの人気を誇る理由は、卓越した音楽センスなどにある。

 今や「K-POP界の至宝」とも呼ばれるGDが、韓国歴代の先輩アーティストたちですら、成し遂げられなかった偉業を実現させた。気温7度でも、4万人の女性ファンは、興奮で寒さも忘れて悲鳴を上げる。8万個の瞳が見つめる先は一点。奇抜な衣装やカツラを次々と着替えてラップを歌うGDだ。「WHAT's

 UP

 JAPAN!!(ワッツ・アップ・ジャパン)」とあおると甲高い大声援がドームの天井に反響してスタジアムが揺れた。

 韓国歌手ピ(RAIN)やリュ・シウォン、チャン・グンソクや、韓国俳優ペ・ヨンジュンやイ・ビョンホンですら、全国4都市のドームツアーは出来なかった。GDの日本でのソロデビューアルバム発売は8月14日。CDデビュー前にもかかわらず人気は過熱する一方。「去年はBIGBANG、今年はソロ、みんなウレシーイ?

 今回は成熟したアーティストのステージです」とあいさつした。

 人気の理由は、二枚目の外見に加えて、世界的な評価を受ける音楽センスにある。ソロもBIGBANGの楽曲も自ら作詞作曲、プロデュースを担当。単なるポップスにとどまらず、米国の一流ラッパーからも絶賛されるヒップホップ曲を制作。今ツアーも、マイケル・ジャクソンさんの遺作公演「THIS

 IS

 IT」のスタッフが演出を請け負った。その1人、米演出家トラヴィス・ペイン氏は「万能のエンターテイナー。多彩な才能全てがONE

 OF

 KINGな存在だ」と絶賛した。

 ファッションも常に注目され、多くの芸能人に影響を与えている。この日も武井咲や前田敦子らが訪れていた。もはや活躍は日韓にとどまらない。今後は中国、台湾、香港、タイ、インドネシア、マレーシア、シンガポールも単身回り、アジアNO・1のポップカルチャーのアイコンであることを証明する。【瀬津真也】